即決裁判手続 | 刑事訴訟法 - 司法試験合格のための法律勉強日記

　即決裁判手続きとは、争いのない事件について、即日判決を言い渡す手続きです。訴訟経済の効率化という観点から、設けられている制度です。略式手続よりは手続きが重く、通常の裁判の手続きよりは、軽い位置づけです。

　証拠調べはあります。証拠調べ後、判決がなされます。証拠調べは、通常の裁判と比べて、簡潔なものとなっています。訴訟経済上は効率的ですが、手続き保障が弱いといえます。

　被疑者の同意が必要です。即決裁判手続きは、検察や裁判所にとっては、作業の負担が小さくなりますが、被疑者にとっては、時間をかけて裁判ができないので不利になることがあります。このため、被疑者の同意が必要です。

　また弁護人がいる場合は、弁護人の同意も必要です。

　重い罪については、通常の裁判を行う必要があります。

　公判期日には、弁護人が必要です。

　懲役あるいは禁固を言い渡す場合は、執行猶予をつける必要があります。

　事実間違いという理由では、上訴ができません。もし上級裁判所で争う必要がある場合は、判決の前に、即決裁判手続への同意を撤回しておく必要があります。